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【ORAS】ナットレイ(耐久型)についての育成論

      2016/08/23

ナットレイは、BWにて登場したくさ・はがねという複合タイプを持つポケモンです。この複合タイプは、進化前のテッシードを除くとナットレイのみが持っている複合タイプであり、耐性が非常に優秀なため、対戦でも良く使われています。それでは、ナットレイについて語る上で重要な基本情報を紹介します。

弱点は2つのみである一方、半減・無効となるタイプは合計で10もあります。これだけの耐性があることに加え、高水準な耐久も持っているので、多くのポケモンを止めることができます。種族値が低いのはSですが、このSの低さを活かした立ち回りをすることも多い(これに関しては後述)ですし、ナットレイ自体基本的に耐久を活かして後攻から役割を果たすポケモンであると考えれば、ほとんど気になりません。

Aも低くはないため、努力値を振らなくてもある程度の火力を出すことができます。それでは、特性・持ち物・性格・努力値配分・配分意図について紹介します。

タイプ:くさ・はがね
種族値:H74/A94/B131/C54/D116/S20
抜群(4倍):ほのお
抜群(2倍):かくとう
等倍:こおり、ひこう、じめん、むし、ゴースト、あく
半減(1/2):ノーマル、エスパー、いわ、ドラゴン、フェアリー、はがね、みず、でんき
半減(1/4):くさ
無効:どく
特性:てつのトゲ/きけんよち
特性

2つの選択肢がありますが、基本的に「てつのトゲ」一択です。
「接触技を受けたとき相手の最大HPの1/8のダメージを与える」という特性で、現環境においては物理アタッカーが多く使われているため、接触させるだけで相手のHPを削ることのできるこの特性は非常に有用です。

持ち物

ゴツゴツメット
効果:接触攻撃をしてきた相手に最大HPを1/6のダメージを与える。

特性「てつのトゲ」と効果が重複するため相性が良く、特にメガガルーラをはじめとした物理アタッカーを強く意識する際に持たせたいアイテムです。メガガルーラは攻撃技に2回の判定があるため、ゴツゴツメット持ちのてつのトゲナットレイに接触攻撃をした場合、1ターンで相手のHPを半分減らすことができます。

つまり、2ターン接触攻撃を受けるだけで、行動しなくてもメガガルーラを倒すことができるのです。これも前述した「Sが遅くても気にならない」という理由の1つとなります。

〈その他の持ち物候補〉

たべのこし
効果:持たせると毎ターン最大HPの1/16を回復する。

対物理アタッカー性能はゴツゴツメットより下がりますが、「宿り木の種」や「守る」との相性が良く、相手としては非常に厄介に感じるでしょう。物理だけでなく、タイプ上有利な特殊ポケモンも相手にしたい場合には、こちらが優位となります。

このように、食べ残しも強力な持ち物なので、PT内でゴツゴツメットを持ったポケモンが他にいる場合、これを持たせても十分機能します。しかし今回は、物理アタッカーを強く意識したいので、ゴツゴツメットを推奨とします。

性格

のんき

メガガルーラを始めとする物理を受けてもらいたいため、Bに上昇補正がかかり、Sに下降補正がかかる性格「のんき」とします。後述の技構成では、この性格「のんき」を活かしたいため、Sの個体値を0(最遅)にすることを推奨します。

技構成

やどりぎのたね
タイプ:くさ 命中率:90%
効果:この技を受けた相手が交代するまで、相手のHPの1/8のダメージを与え、こちらのHPがその分回復する。くさタイプには無効。

ナットレイの代名詞ともいえる補助技。相手への削りとこちらの回復が一度にできるという、安定した回復技がないナットレイと非常に相性が良い技で、これがないと大きく性能が下がってしまうので確定技です。

やどりぎのタネの効果はこちらが交代したとしても続くので、サイクルを回す際にアドバンテージを得やすく、有利対面を取ったときには思考停止で打っていっても機能する技です。しかし、先手で身代わりを貼られると透かされてしまうので、その点には注意しましょう。

ジャイロボール
タイプ:はがね 威力:お互いのSによって変動 命中率:100%
備考:相手のSがこちらのSより速いほど威力が上がる。最大威力は150。

タイプ一致の攻撃技。通常であれば威力が相手のS次第によって変動するため不安定な技ですが、ナットレイはS種族値が20と全ポケモンでも最低クラスであるため、高威力を出しやすいです。

具体的には、ナットレイのS実数値が最遅の22であった場合、S実数値が132以上の相手に対して、最大威力の150を出すことができます。これが性格を「のんき」にし、S個体値を最遅にすることが望ましい最大の理由です。

耐久型としては破格の火力に加え、鋼タイプ自体XY以降フェアリータイプの登場で範囲が広くなったということもあり、非常に優秀な攻撃技です。しかしPPが5と少ないので、最大の8まで増やしておきたいです。

パワーウィップ
タイプ:くさ 威力:120 命中率:85%
備考:特になし

こちらもタイプ一致の攻撃技。命中に難があるもののそれ以外のデメリットは特になく、威力が高いため良く採用されます。主にジャイロボールの通りが悪い素早さの遅い相手、水タイプに対しての打点であり、4倍弱点を突くことのできる相手も一定数います。ジャイロボールのPPが少ないため、2つ目の攻撃技としてこの技を入れるとPP切れを起こしくくなります。

まもる
タイプ:ノーマル
効果:そのターンに受ける技を無効にする。連続で使うと失敗しやすい。

主な利点は、やどりぎのタネの回復量・ダメージ量を増やす、相手のこだわりアイテム持ちのポケモンの技を固定する、相手の炎技や格闘技の有無を確認することができるなど。ゴツゴツメットを持っている場合にはやどりぎのタネと合わせることで貴重な回復源となり、食べ残しを持たせている場合にはいつでも手軽に回復量を増やせるということもあり、汎用性が高いです。PTの他のポケモンに毒や火傷の状態異常を撒ける技を覚えさせておくと、それとの相性も良くなります。

〈努力値配分、配分意図〉
H252、A28、B228

主に物理を受けてもらいたいためHBベースの振り方をします。耐久型ポケモンとしてはHP種族値が若干低めなので、それを補うため252振り。Bは性格補正をかけた際に効率が良い11nとなる実数値198になるように調整します。

余りはAに28振り。これによって無振りに比べると火力が少し上がります。具体的な例としては、A4振りだとジャイロボール2発でガブリアスを落とせる確率は6割程度ですが、28振りにすることで8割以上の確率で落とせるようになります。

〈最後に〉

ナットレイは合計種族値こそ高くありませんが、優秀な耐性と技を持っており、ガチ対戦でも役割を持つことができるポケモンです。

「ポケモン対戦は種族値が全てではない」ということを強く実感できる例の1つではないでしょうか。相性補完として優秀なポケモンであるため、1匹は育成しておいて損はないでしょう。

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