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【ORAS】ラグラージについての育成論

      2016/03/05

今回は、ポケモンRSより登場した水御三家ポケモン、ラグラージの育成論です。メガラグラージではなく通常のラグラージのシングルバトルにおける育成論となります。

概要

ラグラージは、みず・じめんタイプのポケモンですが、このタイプの組み合わせは弱点はくさタイプのみと非常に優秀です。「じめんタイプでありながら氷や水が抜群でない」という点は、役割が似ているカバルドンとの差別化に繋がります。御三家の最終進化形であるため種族値も安定していて、使い勝手の良いポケモンです。

ORASよりメガ進化を獲得したことでさらに強化されましたが、起点作り・削り役としては通常型のラグラージに分があります。逆に、アタッカーとして使用する場合には、メガラグラージが良いでしょう。それでは、ラグラージの基本的な情報について見ていきます。

タイプ:みず・じめん
種族値:H100/A110/B90/C85/D90/S60
抜群(4倍):くさ
抜群(2倍):なし
いまひとつ(1/2):ほのお、はがね、どく、いわ
いまひとつ(1/4):なし
無効:でんき
特性:げきりゅう/しめりけ

高水準の耐久に加え、物理・特殊共に利用できる火力数値、遅くはないSと、目立った欠点が存在しない種族値配分をしています。このような特徴を持っていることから幅広い型が考えられますが、起点作りという役割を持たせたい場合には、ある程度基本的な構成が確立されています。それでは、特性・持ち物・性格・努力値配分・配分意図について紹介します。

特性
2つの選択肢がありますが、「げきりゅう」が主流です。「HPが1/3以下になると、水タイプの技の威力が1.5倍になる」という特性でデメリットもなく、水タイプの攻撃技を採用する場合には発動機会も少なくないでしょう。

もう一方の特性「しめりけ」は「お互いに自爆や大爆発をすることができなくなる」という特性ですが、そもそも発動機会が少ない上に、この特性が発動したとしても相手は生き残ってしまうためメリットばかりではなく、あまり使われていません。

持ち物

ゴツゴツメット
効果:接触攻撃をしてきた相手に最大HPを1/6のダメージを与える。

起点作成に加え、物理ポケモンへの負担もかけたい場合にはこの持ち物がオススメです。HBに振ることで耐久値も高くなるので腐ることは少ないです。現環境では物理ポケモンが幅を利かせているため、この持ち物を推奨とします。

〈その他の技候補〉

オボンの実
効果:HPが半分以下になったとき、最大HPの1/4を回復する。

高水準の耐久と相性が良く、突破されにくくなります。こちらを持たせると、特殊ポケモンを相手にしても役割を遂行しやすくなります。ただし、持ち物によって物理ポケモンに対して負担を与えられなくなるので、候補に止めておきます。

性格
ずぶとい

起点作り型のラグラージは基本的に攻撃技を1つしか使いませんが、物理技を採用しないケースが多いため、Bに上昇補正がかかり、Aに下降補正のかかる「ずぶとい」がメジャーです。もし物理技を採用する場合には「わんぱく」となります。

技構成

ステルスロック

タイプ:いわ
効果:相手のフィールドに尖った岩を撒き、相手のポケモンが場に出る際に〈岩への耐性×1/8〉のダメージを与える。

起点作りの基本となる優秀な補助技です。「ステロ」という略称も広まっており、シングルバトルにおいて大きな影響力を持つ技です。後続の積みポケモンでの全抜き補佐、サイクル戦におけるダメージの蓄積、きあいのタスキ・頑丈・マルチスケイル潰しなど多くのメリットを期待することができます。このステロを、相手を疲弊させていくための基本として利用していきたいので、他の技もステロと相性の良いものを使用します。

あくび

タイプ:ノーマル
効果:相手の眠気を誘う。眠気に誘われたポケモンは次のターン終了時に「ねむり」状態になる。

強力な補助技で、ステロとの相性が良いです。ステロが撒かれた状態で使用すれば、交代によって眠り状態になることを避ける代わりにステロダメージを受けるか、居座ることによってステロダメージを受けない代わりに眠り状態になるかという相手にとって非常に嫌な2択を迫ることができます。

ステロを安全に撒くために、まずこの技を使用するということもあります。ラムの実・カゴの実持ちのポケモンを考慮しなければ、ステロを撒いたあと倒れるまであくび連打をするだけでも相手PTに負担をかけることができます。

吠える

タイプ:ノーマル
効果:必ず後攻になる。相手のポケモンを強制的に交代させる。

こちらもステロとの相性が良い補助技。相手を強制交換させることでステロダメージを蓄積できる他、上記の「ステロあくび」コンボの対策となる、ラムの実持ち+身代わりor積み技という構成のポケモンも無理やり流すことができます。起点作り・起点回避の両方に役立つ技であるため、非常に便利です。

なみのり

タイプ:みず 威力:90 命中率:100%
備考:特になし

起点作りは「ステロ・あくび・吠える」の3つで行えるので、最後の枠の技は攻撃技となります。この枠には他にも選択肢がありますが、その中でも主流なのが「なみのり」です。理由としては、命中安定で特性「げきりゅう」との相性が良い他、特殊技であるため鬼火を受けても機能停止せず、鬼火挑発型ファイアローへの対策となるという点が挙げられます。

これによって、同じような役割を持つカバルドンと耐性以外でも差別化をすることができます。この「なみのり」の採用率が高いですが、一応その他の攻撃技候補についても簡単に紹介します。

ねっとう

「やけど」の追加効果が役立つ機会もあるが、「あくび」との相性が悪い。

じしん

範囲・命中が安定しているものの、挑発を持った飛行タイプに何もできなくなってしまう。

たきのぼり

鬼火ファイアローに対して「なみのり」より弱くなる上、接触技であるというデメリットもある。以上を踏まえると、「なみのり」が安定していると言えます。

〈努力値配分・配分意図〉
H252、B252、D4

物理環境であるため、ゴツゴツメットを持たせることを考慮しHB252振りを基本とします。Hに252振っておけば、Dに厚く振らなくても草技でない限り大抵の特殊技を一発は耐えることができるのでこの振り方を推奨としましたが、オボンの実を持たせる場合やPT次第ではDに厚く振るという選択肢も存在します。

最後に

ステロ・あくび・吠える」という起点作成において優秀な3つの技を揃えているポケモンは数が少なく、その中でもラグラージは特に優れたタイプを持ったポケモンです。メガボーマンダ、メガルカリオ、ウルガモスなど強力な積み技を持ったポケモンと相性が良く、起点を作ってから全抜きという強い勝ち筋を作ることができます。起点構築は勝つためのパターンが分かりやすいので、選出や行動で迷うことが少ないという点で初心者にもオススメです。

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