【ORAS】メガクチート(物理アタッカー型)についての育成論
2016/11/09
今回はシングルバトルにおける「メガクチート」の育成論です。
【クチート】
種族値:H50 A85 B85 C55 D55 S50
特性:かいりきバサミ、いかく、ちからずく
【メガクチート】
種族値:H50 A105 B125 C55 D95 S50
特性:ちからもち
クチートは、ルビーサファイアで登場した「はがね・フェアリータイプ」のポケモンです。
種族値について見ると、AとBが85と平均以上あるものの、その他についてはHとSが50、CとDが55と4か所が低くなっており、総合的に見ても優秀とは言い難いです。
また前世代である5世代まではメガシンカが存在しておらず、弱点の多い「はがね単タイプ」であったため、対戦ではあまり使われることがないポケモンでした。
しかし、6世代のXYでメガシンカを獲得したことで大きく強化されることとなります。メガクチートの種族値は、通常クチートと比べてAが20、Bが40、Dが40上昇しました。Aに関しては種族値上昇が20とそれほど変化がないように思えますが、メガ進化後の特性は「ちからもち」となるので、一気にトップクラスの火力を誇るポケモンへと姿を変えました。
性格補正をかけて全振りした際のメガクチートのA実数値は344となります。
高火力として知られるガブリアスは同条件でA実数値が200なので、メガクチートは驚異的な火力を持っているということが分かります。
これだけでも凄まじい強化ですが、耐久についても低めだった種族値が平均以上まで上昇した他、フェアリータイプの追加によって耐性が増えたため、防御面も非常に優れたポケモンになりました。
多くの点が強化されたメガクチートは間違いなくトップメタの一角へと成長したと言えるでしょう。
特性
メガシンカ前:いかく(相手のAを1段階下げる)
メガシンカ後:ちからもち(Aのステータスが2倍になる)
メガ進化前の特性は「いかく」が優秀です。相手のAを下げてからメガ進化することによって打ち合い性能が上昇します。メガ進化後の特性は前述した「ちからもち」です。これにより全ポケモン中トップクラスの火力となります。
性格
いじっぱり(A↓ C↓)
メガクチートの最大の強みであるAを活かすため、「いじっぱり」とします。
持ち物
クチートナイト
メガクチート型なので、これで確定です。
努力値配分
H252 A252 D4
耐久重視の物理アタッカーとして運用したいで、HAに全振りします。余りの4は、特性によって耐久をカバーできないDに振ります。
技構成
効果:1割の確率で相手のAを1段階下げる。
攻撃範囲が優れているタイプ一致メインウェポン。等倍でH4振りメガガルーラを8割以上削り、半減でもH振りメガゲンガーを半分以上削ることができるという凄まじい火力を誇ります。命中が90であるためたまに外してしまうのが難点ですが、それを補うほどのメリットを持つ技です。
効果:先制攻撃技。相手が攻撃技を選んでいなかったとき、すでに攻撃を終えていたときは失敗する。
クチートの代名詞である高火力先制技。タイプ不一致の先制技でありながらH4振りのメガガルーラやガブリアスを高乱数2発で倒すことができるほどの火力があり、縛り性能が非常に高いです。
しかし、条件付きで失敗する技である上にメガクチートがこの技を覚えることは非常に有名なので、変化技や先制技などで透かそうとしてくる相手も多く、上手く決めるには読みが必要な技と言えるでしょう。
効果:相手が道具を持っているときに威力が2倍になり、その道具を使えなくする。
フェアリー技との相性補完に優れるサブウェポン。「ふいうち」とタイプは同じですが、こちらは相手の行動に左右されずにダメージを与えることができるため、汎用性が高いです。道具を使えなくする追加効果も優秀であるため、同じくタイプ一致の「アイアンヘッド」を抜いてでも採用する価値がある技です。
効果:Aを2段階上げる
元々トップクラスの火力をさらに引き上げる技。1度積めば等倍の「ふいうち」や半減の「じゃれつく」でも1発で倒せる相手が増えるため、相手としては非常に止めづらくなります。優秀な耐久面を活かすことで積む隙を作ることも難しくないので、強力な勝ち筋に繋がる技として是非採用したいです。
運用方法
メガクチートの強みは、優秀な攻撃面と耐久面を活かした対面性能と「つるぎのまい」による全抜き性能であり、前者を活かすのであれば先発、後者を活かすのであれば後発に置くと良いでしょう。
メガ進化前の特性「いかく」と組み合わせることで、メガガルーラ、ガブリアス、マリルリ、マンムー、メガボーマンダなど非常に多くの上位物理ポケモンに対して対面有利を取ることができます。
特殊ポケモンに対しても、ボルトロス、ゲッコウガ、ギルガルド、メガサーナイトなど勝てる可能性の高い相手が多いです。
またクレセリア、ポリゴン2、ナットレイなど多くのアタッカーが苦手としている高耐久ポケモンにもタイプ的に強いので、これらを起点に「つるぎのまい」を積んで全抜き体制に入ることもできます。
メガクチートは多くの相手に対して有利を取ることができますが、「やけど」にされると機能が大きく下がってしまう他、特殊炎技には1発で落とされる可能性が高いという難点もあります。
また、一見有利な相手に対しても「ふいうち」が決まれば勝ち、決まらなければ負けという状況になることがあり、Sの遅さもあって不安定な戦いを強いられることがあります。
とはいえ、メガクチートはこのような状況を打開できるスペックを持った強力なポケモンなので、対戦経験を積むことで最適な行動ができるようにプレイングを磨くと良いでしょう。
メガクチートと相性の良いポケモンは「ポリゴン2」です。
Sの遅いメガクチートをサポートできる「トリックルーム」「でんじは」を覚え、苦手な特殊ポケモンとの打ち合いが可能な火力と耐久を持っているので、優秀な並びを作ることができます。